[映画] split

2018年7月24日

レビュー 映画

シックスセンスで一世風靡した「M・ナイト・シャマラン」の作品をAmazonPrimeで見つけたので、早速拝見しました。 M・ナイト・シャマランは僕の好きな映画監督の一人で、色々と賛否両論ありますが、この監督さんの映画のワクワクポイントを見つけると、クリエーターとしての感動を覚える感覚を得られるので、毎回少し違った見方ですが、そんな楽しみ方をする監督さんです。 これまで、心霊現象や宇宙人などを題材にしてきていたのですが、今回はサイコスリラー系という事でこれまでの彼の作風とは少し違う感じでした。 低予算映画という情報を見たのですが、主演のジェームズ・マカヴォイの演技力を見るだけでも見る価値があるかもしれませんね。

評価

★★★☆☆
ストーリーは非常にシンプルなんですが、この映画の見所は何と言っても主人公の多重人格の男性の演技力でしょう。 この素晴らしさの影響で、この作品は結構興行成績がいいらしいですね。 話を進めているとダニエルキイス著の「24人のビリーミリガン」を思い出すと思います。 人格数や、多重人格がそれぞれ話をして、スポットという独特のルールは、まさにビリーミリガンと同じシチュエーションです。 あまりどこにも書かれていないのですが、参考原作という事なんでしょうか? 個人的に心理的圧迫が強いのと、だいたい同じシチュエーション、犯人とのやりとりが大差ない事から、監禁映画は好きではないのですが、この映画は、監禁する目的や監禁内容などは、他の作品とは少し違うため、若干安心して見ることができました。 結果的にそこまでオススメの映画という訳ではないのですが、僕のような監督好きな人、主演者の演技力、独特の演出方法など、マニアックな箇所で楽しむ要素はいくつかあるので、話のネタとして見て見ても時間の無駄ではない作品でしょう。

スタッフ・キャスト

監督M・ナイト・シャマラン
ケビン・ウェンデル・クラムジェームズ・マカヴォイ
ケイシーアニヤ・テイラー=ジョイ
クレアヘイリー・ルー・リチャードソン
マルシアジェシカ・スーラ
Drカレン・フレッチャーベティ・バックリー
※ケビン(デニス/パトリシア/ヘドウィグ/ビースト/バリー/オーウェル/ジェイド)

あらすじ(ネタバレあり)

女子高生3人を誘拐した多重人格症の男の話。 クレアの誕生会に呼ばれたケイシーは少し浮いた感じで、周囲に溶け込めない女の子。 パーティが終わると、クレアの父親の車でケイシーとマルシアも帰宅するが、その時にいきなり車に乗り込んできた男に3人は催涙スプレーで眠らされてしまう。 目がさめると、見覚えのない部屋の中、ドアには鍵が掛かっていて、どうやら監禁されたことに気がつく。 そして、車に乗り込んできた男は、女の子たちに暴行する。 男が出て行った後で、脱出を試みるが、非常に頑丈に施錠されていてなかなか難しい事を悟る。 そんな時、外から男と別の人の話し声が聞こえる。会話をしているのだが、見た所一人しかいない・・・ 次のタイミングでは、男は弱々しい男の子のような人格で初めて会った様子で対面する。 女の子たちは、この男が多重人格症である事を知るが、そこで「ビースト」という存在を知る。 ビーストは非道な化け物で、そいつが来るとみんな殺されてしまうという話らしい。 男は23人もの人格を持っていて、それぞれ名前も性格も話口調も全く違う。 医者である、Dr.カレンは男の主治医だが、「ビースト」という人格の存在を否定している。 多重人格を治療しようと、診断を進めるが彼が隠し事をしていることに気がつき、家まで乗り込んで確認をする事にした。 そこで見つけた女の子たちはテレビで見た、誘拐された女の子である事を知る。 そして、色々な真実が明らかになっていく。

見終わった感想

多重人格症をネタにしたストーリーは、色々とズルイ設定が作ることができます。 別人格同士で、記憶が違っていたり、それぞれが話をしたりするのは、現実的にビリー・ミリガンでも解説されていましたが、映画ではそれを根拠の無い設定が作れてしまって、見ている側は混乱してしまいます。 例えば、今話している別人格が、いきなり主犯人格に切り替わったり、イライラする人格で場を繋いだり、根拠の無さに、「仕方がない」と思いつつ、ストーリー自体の精巧さを感じにくくなります。 これがビリーミリガンのようにノンフィクションであれば、かなりのリアリティがあるのですが、この映画でどうしても感じてしまった薄っぺらさはこの点なのかもしれません。 個人的な感想ですが、夢オチと同じレベルで多重人格症設定は、改めてどうしても受け入れることが難しい事を確認しました。

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