伝言ゲームと返答のアルゴリズム

2016年2月15日

コミュニケーション 学習

とあるメーカー会社内の製造部とサポート部でよくある会議風景として・・・ 顧客から入った問い合わせに対して、サポート部では判断できない場合、製造部に問い合わせを投げて解決してもらう時の話です。 「特定の操作に対して不具合が発生する」という問い合わせで、その操作は検証時には検討されていないモノだったため、製造部では「仕様範囲外」として、サポート部に返答した。 物販系の販売で売れば、この不具合が、「製品を使えない」と判断したら、リコールまたは、ファームウェアアップデートで対応という判断になるが、webサービスの場合はどうだろう?

Webサービスの見解

顧客としては、「すぐ直して欲しい」と考え、サポート部としても、「二次災害がおこらないように早急に修復して欲しい」と考えるはず。 問題がよく発生するのは、製造部過程にあり、
修復するが現状作業も立て込んでいるので、優先順位をつけて欲しい。 その箇所を修復すると別の箇所に影響がでる可能性がある為、まずは検証部に作業依頼してから検討をする。 特別なライブラリを使用していてそれが原因の為、ライブラリの製造担当に修復を依頼する必要がある。
この対応により、解決が先延ばしになり、サポート部では顧客への返答も待ち状態になる。 果たして製造部のこの対応は正解なのだろうか? 明らかに、製造部の怠慢が原因という事は誰が考えても明確なのに、製造部はみな、知らん顔という光景が現実によくある光景なのだ。 何故このような心理状態になっているかと考えてみた。

自分の仕事の領域は汚されたくないと思いがち

製造部は自社内開発により、自分達しか製造、修復が行えないという驕り 日々の開発業務が忙しいという個人的な感情 不具合を指摘された事の自責の念を悟られたく無い 修復作業が面倒くさい
これらの幼稚な理由が見え隠れしているのはよく分かる。 そして、周囲の誰もがそれに気がついているが、とっている態度が余りにも残念で仕方が無い。 ここで欠落している考えとして、まず、サポート部と製造部の目的が同じであるが、製造部はサポート部に対して返答しようとしている点である。 製造部は、サポート部ではなく、顧客に返答するフロント役であるサポート部に伝言を頼んでいるだけなのである。 この認識が無ければ確実に社内紛争が起こるだろう。 もちろんサポート部も、「品質担保してくれよ」と言わんばかりに、製造部に対して、「顧客が言ってる事が最もだ」と、対製造部スタンスをとっている場面もいいとはいえない。 このような社内コミュニケーションを生んでいる職場環境は、健全とは言えないが、生んでいる原因は、日々の従業員だということも忘れてはいけない。 もちろん、ケツを拭くことになるのは、会社の上層部という事なので、従業員は言いたい放題でもある。

目的の理解とコミュニケーション以外に解決はない

理想は、こうした事を理解する従業員が配置される事しかあり得ない。 人を責める文化よりも、解決を早める事を重要視し、誰もが得をするという考えが蔓延する環境こそが健全で、伸びる会社では無いかと気が付かされました。 会社以外でも、人のコミュニケーションは、恐らく、すべて同じ感覚で考えて問題無いという事も同時に気がつきますよね。

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