会社でうまく行っているエンジニア部門の法則

2016年9月4日

ビジネス マインド 日記

エンジニアを抱える会社で開催される「セミナー」に参加すると必ずといっていいほど受ける印象があります。 それは、その会社のメンバー自慢です。 セミナーで登壇する技術部門長の人やCTOと言った会社上層部の人がセミナーを開いて、メンバーの人たちも登壇をするというセミナーを見ると、その会社で自慢したくなるメンバーの人を見れて「なるほど!」となるわけです。 これ、非常にうまく行っていると思われる会社のパターンなんですが、うまく行っていない会社と一体何が違うんでしょう?

うまく行っていない会社のパターン

会社の課題は山のようにありますが、経営層にエンジニア出身の人がいない場合、「エンジニアの扱いが分からない」と言って、会社内のエンジニアが理解されていない事が多く見かけられます。 また、社長自身がエンジニアあがりであっても、エンジニアの離職者が減らない会社もあるようです。これは社長がワンマンでエンジニアを虐げているケースが多いようですね。 こうしたうまく行っていない会社の上層部の考えは、
「エンジニアが効率を重視せずに、自分の得意な作業しか行わないため、生産性が極めて低い」
と考えているが、一方エンジニア側では
「上層部はエンジニアの事を分かっていない」
と食い違った意見で、残念ながら社内の空気が良くないケースもよく見るし聞きます。

よくある課題一覧

ここでひとつエンジニアを抱える会社の課題にどんなものがあるか洗い出してみましょう。
1、保守的なエンジニアが多く、一定作業をこなすのみの作業を一生懸命行い、前進性が無い 2、社内のコミュニケーションが弱く、開発部門ではない、営業部門などと、意思疎通ができていない 3、離職率が高く、「この会社で覚えることが無い」と言う離職者が多い 4、労働時間が非常に長い 5、鬱病などの精神疾患の従業員が多数いる(会社を休みがちな傾向) 6、自分の行なっている作業以外は「時間が無い」という言葉で雑務などを行おうとしない 7、他社の人間関係を築こうとしない(名刺はいらないと勘違いしているエンジニアが多い) 8、初心者が多い現場 9、スキルが伸びていると感じるエンジニアが少ない 10、社内でエンジニアのアウトプットが無い
10箇条のようになってしまいましたが、僕の周囲でよく聞く課題事項です。 これに対して会社側がどのような対応をするかという事自体が課題だと言われている経営者の方も多くいるようです。 端的に離すと、エンジニアは「今現在の会社の環境が悪い」という言い分に対し、会社側では「エンジニアが使えない」というケースが、ほとんどのようです。 また、ここまで水と油ではない場合はエンジニアが「上層部の◯◯は技術が分からないので上司の意味が無い」と言い、一報会社側は特定のエンジニアに対して「想像よりも成果が低い」と三行半を渡している事も、よくある。

うまく行っている会社のパターン

僕が聞いた限りで、会社内で非常にうまく行っている所にはひとつの法則があると思われます。 それは・・・
社内セミナーが活発に行われている
という事につきるようです。

誰が講師をしているのか?

社内のエンジニアが全員それぞれ得意な分野を他のエンジニアに教えるといったスタイルの勉強会が多いようです。

どのくらいの頻度で行われているのか?

週に1度のペースがほとんどですが、実業務の兼ね合いで1ヶ月ターンで行なっている会社もあるようですが、ようするに定期的に継続して行なっているという事です。

何故社内セミナーでうまく行くのか?

会社に所属するエンジニアの誰がどういうジャンルが得意かどうかを、みんなが理解できている事が社内コミュニケーションが活発な証拠である事と、 社内エンジニアの自分の得意なジャンルを他のメンバーに教えるスタンスこそがその人のモチベーションがあがり、同時にセミナーを受講した人の身近な人に分かりやすく教えてもらえるという欲求が満たされます。

メンバーはめんどくさがらないのか?

会社の上層部が命令せずに自然と発生する会社は、エンジニアレベルが放っておいてもアップし、同時に業務効率もIT化されてアップする方向にあるようです。 こうした勉強会を面倒臭がるエンジニアが中にいると、ドッチラケになる可能性もあり、場の空気を乱す事でしょう。 多少めんどくさくても、モチベーションと周囲の期待に応えるテンションでクリアされているようです。

僕の出した結論

経営者は、この自然発生をどのようにしたら実現できるかという組織作りを考えることが重要だったんですね。 具体的に何をどうするという事は会社やメンバーの環境によって違うんですが、怒鳴り散らしている会社でこうした環境は構築されないという事もよくわかりました。

エンジニア組織論

エンジニア以外の部門が「理系の考えることは分からん」とか「技術がわからない」という思考は単なるセグメンテーションであり、技術部門からすると、「自分たちしかできない」という自負が生まれ、ワガママな人がまかり通る環境が生まれます。 また、上層部や他部門に理解されない場面が増え、かなりのアウェー感を感じ、エンジニアの人たちで会社に対しての不満が水面下で横行するようになるでしょう。 エンジニアの人を特別扱いするのはやめて、スペシャリストだが同じ人間であるし、社内のどの部署とも同じ扱いにすることが不公平感も生まれず、いい関係が生まれるという事なんですね。

働きやすさはいらない

とある人から「働きやすさを追求する人は成長しなくなるし、会社がそうしようとすると、会社自体がダメになる」という事を言ってくれました。 これには目からウロコが落ちた感じで、会社というのは、従業員が働きやすい環境を作ってあげて従業員が気持よく働く事が幸せと考えていた僕に対して、非常に大きな衝撃でした。 どうやらこの言葉の意味は、「働きやすさとは怠けやすさに繋がり、少しぐらい不便な箇所が無いと人間は贅沢を求めてしまう」という事で、働きやすい会社を作ると、従業員は決まって「給料を上げて欲しい」とか「福利厚生や環境を良くして欲しい」とおねだりするようになるようです。 そしてこうした思考の先には、給料をもらうことが目的になり、仕事の成功が目的で無くなるようです。 うまく行っている会社の特徴は、従業員の多くが、仕事の成果に対して満足している点であり、うまく行っていない会社は環境や給料を原因にして会社や仕事自体に不満を感じるという事だったんですね。 何も会社は働きやすさを提供などしなくて良かったんですね。 働く場所と働くヒントだけ与えておけば、彼らは、どうすれば効率的に働いて、効率が上がれば会社が潤い、会社が潤えば自分たちも潤うという当たり前の流れが見えてくるという事です。 働きやすさを提供してしまうと、そうした当たり前の事が見えづらくなるだけです。 会社で決定権のある人は、思い切って視界を良くしてあげましょう。 そして従業員もこの法則をよく知り、自分から視界を良くする努力をしてみませんか?

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