自社商品開発の極意

faces-426077_1280
LINEで送る
Share on GREE
Share on LinkedIn

WEB業界で、受託開発やエンジニア派遣を行なっている会社の人からよく相談を受けるのが「自社商品開発」です。
エンジニアを抱えるSIerの会社で手堅く売上を確保するには、エンジニアを企業に派遣して、技術力を販売する方法や、
別の企業から開発を受託してシステム構築をする事なのですが、この方法では会社の売上がスケールしません。
 

そして、会社を大きくする意味でも、自社の商品を持って、それを販売していく事が重要と考えられています。
 

今回は僕が個人的にとある企業の商品開発を行い、その商品が元で東証一部に上場できた経験から、商品開発の事について掘り下げてみたいと思います。

何故自社商品なのか?

自社商品を作りたいという会社の気持ちは非常によくわかります。
 

売上をスケールさせるという以外にも、他社の製品を作り続けているという事で、一生懸命開発した先に、その製品は他社の製品なので、自社には何も残らない。
 

開発したエンジニアのスキルは確かに向上するかもしれないが、ソースコードも含めて、モノとして残らない事が会社としてステップアップしていると感じられないという事もよく理解できます。
 

自社商品は、こうしたエンジニア主流の会社にしてみれば、魅力的なのでしょうね。
 

ウケる商品とウケない商品の違い

実際に自社商品を構築、運用したいという会社で、エンジニアも揃っているのに、何故こんな自社で開発したいという相談をするのでしょう?
 

それは、アイデアが涸渇しているという理由が大半を占めているようです。
 

作りてもいて、得意分野も明確になっているが、いざ作ろうと思った時に、何をどのように作れば良いのか、社長自身も判断できないという事のようです。
 

もちろん、ビジネスで成功するアイデアなんていうアンチョコがあるわけは無いのですが、それでも、自社商品を作るという事に踏み切れないほど、何をすれば分からないのですね。
 

これに関しては、思考のフレームワークを使って、自社分析をすることをオススメします。
 

そして、商品提供における「マーケットイン」と「プロダクトアウト」をきちんと理解し、商品開発することで、市場に受け入れられる商品が作り出せると上場会社のCTOをしていた僕の持論でございます。

自社分析

まずは自社の強みを考えてみましょう。
 

エンジニアを複数人抱えている会社であれば、以下の様な特徴があるでしょう。

開発会社
エンジニアが豊富に在籍している
ある程度の最新技術であれば、対応できる

 

エンジニア獲得に苦労している会社からみれば、夢のような環境のようにも思えますが、逆にデメリットを考えてみましょう。

設計資料が無いと、開発を進められない
社内にアイデアが無い
エンジニア人員のコミュニケーションが弱い
営業力が無い

大体のSIerは、こうした事を挙げがちです。
 

商品アイデアは、マーケットインとして世の中の困った事を解決するサービス構築をするのが一番手堅いと考えられます。
 

かつて僕もアイデアソンをやる場合は、この視点のアイデアを沢山だしてから、「技術優位点」「市場規模」「面白味」という判断をしていました。
 

判断基準は、「市場ニーズ」と「競合割合」のSWOT分析を行うと、いいでしょう。
 

また、市場にすでに存在している商品を作るよりも、まだ無いモノを作るほうがはるかに効率的です。
ブルーオーシャンを求めて、まだ誰も解決していない事を見つけることがアイデアになるわけですね。
 

そして一番重要なのは、「自社がやるべき商品の見極め」という視点です。
これは、実際に商品が好調になってきてから考えてもいいのですが、大きなくくりで自社ブランド戦略に繋がりますので、会社上層部の人であれば、この視点を持ってアイデアを見極めてみましょう。

経験のお話

もともと何故僕にこうした相談をされるのかというと、とある上場会社である商品開発を行い、その商品が元で東証一部の上場を果たしたベンチャー企業での経験がいい材料になっているようです。
 

僕個人としては、WEBエンジニアとして初めて集社した会社で、もともとその会社には社員で開発担当の人が一人も存在していませんでした。
 

そこでの開発作業は、全てが初めてという事と、何も参考が無い開発を行うという事が僕の大きな経験になり、今回の記事の持論を確立した結果でもあります。
 

ここで学んだ事は、今まで開発やWEBサービスでの当たり前を取っ払い、より良いと思われる製品設計、開発を、僕一人だったから自由に行えたという事につきます。
 

例えば、その会社で1つだけWEBサービスが存在していたのですが、ここで毎日のように発生していた不具合で一番多いのがDBトラブルという点で、同じ不具合に見舞われたくなかったので、思いき言ってSQLを使わないという判断をして、パフォーマンスを落とさずにデータ操作を行う方法を確立したり(この内容は今後、別途記事で紹介します)
 

プログラムソースに関しても素人である僕が作るものだから高度で効率的なものではなく、とにかく簡単なアルゴリズムで書かれているという事です。
結果、これが、初心者が読んでも分かりやすいという事で、他社のエンジニアから沢山の褒め言葉をいただきました。
 

こうして開発した製品が、もともと営業戦略が得意だったその会社で、企業販売が好調に進み、社内では販売方法が完全に確立した時には、売れ筋商品になり、会社自身も好調に推移し上場まで持っていけたという経験でした。

自社商品のデメリット

ボク個人は、自社商品を開発運用している会社に10年間所属して、感じた事は、自社商品を運用する会社は、ブランディングをしっかりしないと、イケないというジレンマです。
 

サービスは生き物と同じでメンテナンスも必要だし、年数が経過するとその次代に合わせた構成にバージョンアップさせていく必要があります。
 

車や家電製品のように買い替えができればいいのですが、WEBサービスは、取り替えることが難しいケースが多いので、バージョンアップをして作り変えていく事をしている会社も多いはずです。
 

こうした更新作業は、エンジニアのモチベーションを維持することに繋がるのと、サービスを使ってくれているユーザーが変わってしまうことに対して離れてしまう自体も起こりえます。
 

自社サービスをWEBで構築し運用しスケールさせていくというのは、こうした事実を認識して、向き合っていく必要があるという事なんですね。

それでも魅力的なWEBサービス

毎日のように世の中には新しいWEBサービスが生まれています。
それ自体がレッドオーシャンなのですが、WEBという環境において、人類史上無い便利な環境を手にした人類が、今までにないサービスをどんどん生み出しています。
 

これを新しいことやテクノロジーが苦手という事で蓋をしてしまう人もいますが、これまで出来なかったことが出来てしまう、ある意味「魔法」と言っても過言ではないサービスが作れる現在です。
 

ここでイノベーションを発揮できる会社、組織、エンジニアが、今の時代のエジソンになり得るのではないかと考えています。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*