データをシーザー暗号化でまあまあセキュアな通信を行えるJSとPHPの互換コードを作ったよ

2018年5月11日

Javascript PHP テクノロジー プログラミング 特集

WEBサービスでTLS(SSL)を使う事が必須になりかけている昨今ですが、データ通信をハッキングされるよりも、根本的にデータのやりとりを平文で行う方がよっぽどやばいです。 GETリクエストで、個人情報など送ってしまったら、httpsプロトコルでもなんの意味もありません。 また、ブラウザのcookieやlocalstorageにデータを保存するときに、平文で保存しておく事も、簡単にユーザー側で改竄できてしまうので、そうした時のために、ある程度の暗号化を行っておくことは必須です。 今回は、シーザー暗号化という、文字コードを任意のバイト数分シフトさせて簡易暗号化する方式を使って、便利にデータを扱えるようにしてみましょう。

シーザー暗号化を使う目的

・データを見た目の難読化する事で、簡単に改竄できないようにする。 ・目に見えるcookieやlocalstorageなどでも、不自然じゃ無いようにデータ保存を行う。 ・ブラウザローカルと、サーバーサイドでどちらでもエンコード、デコードができるようにして、データを扱いやすくする。
ただし、シーザー暗号化とは、任意バイト数のコードシフトなので、内容判別は意外と簡単にデコードできたりもします。 実際に使うコツとしては、シーザー暗号化に加えて別の仕組みを加えることで、かなり解読が難しくなるのですが、今回はストレートにシーザー暗号化だけをプログラミングします。 ちなみに、SHA3やbase64やブローフィッシュなどの暗号化での難読かもメジャーどころですが、エンコード、デコードの元コードで読み込むライブラリが大きいものはWEBサービスで使う場合に無駄なトラフィックが掛かるため、こうしたコスト削減も踏まえての「シーザー暗号」です。

ブラウザサイド(javascript)コード

(function(){ var $$ = function(){}; /* シーザーー暗号化 */ $$.prototype.encode = function(val, key) { if(!key){key = 3;} val = encodeURIComponent(val); var result = ""; for (var i = 0; i < val.length; i++) { result += String.fromCharCode(val.charCodeAt(i) + key); } return result; }; /* シーザー復号化 */ $$.prototype.decode = function(val, key) { if(!key){key = 3;} var result = ""; for (var i = 0; i < val.length; i++) { result += String.fromCharCode(val.charCodeAt(i) - key); } return decodeURIComponent(result) ; }; window.$$CAESAR = $$; })(); // test var val = "あいうえおabcde"; var caesar = new $$CAESAR; var enc = caesar.encode(val , 3); console.log(enc); var dec = caesar.decode(enc , 3); console.log(dec); これをデバッグコンソールで実行すると、以下のような結果が得られます。 (H6(;4(;5(H6(;4(;7(H6(;4(;9(H6(;4(;;(H6(;4(;Ddefgh あいうえおabcde 1行目がエンコード結果で、2行目がそれをさらにデコードした結果になります。 日本語サイトに嬉しい、マルチバイトにも対応させているため、全角入り混じった状態での暗号化が可能になります。 個別データで圧縮するのもいいですが、保存するjsonデータなどを一括で圧縮する方が便利に使えるかもしれませんね。

サーバーサイド(PHP)プログラム

続いて、ブラウザ側で圧縮したデータをサーバー側でデコードできないと、データが扱いづらいので、PHPバージョンも書いてみました。 <?php namespace ARCHIVE; class Caesar{ /* シーザーー暗号化 */ public static function encode($val , $key=3){ if($val === ""){return null;} $val = urlencode($val); $result = ""; for ($i = 0; $i < strlen($val); $i++) { $str = substr($val , $i , 1); $result .= chr(ord($str) + $key); } return $result; } /* シーザー復号化 */ public static function decode($val , $key=3){ if($val === ""){return null;} $result = ""; for ($i=0; $i < strlen($val); $i++) { $str = substr($val , $i , 1); $result .= chr(ord($str) - $key); } return urldecode($result); } } // test $val = "あいうえおabcde"; $caesar = new \ARCHIVE\Caesar; $enc = $caesar->encode($val); echo $enc.PHP_EOL; $dec = $caesar->decode($enc); echo $dec.PHP_EOL; ターミナルでCLIコマンド実行してみた結果です。 $ php caesar.php (H6(;4(;5(H6(;4(;7(H6(;4(;9(H6(;4(;;(H6(;4(;Ddefgh あいうえおabcde javascriptと同じ元データから、同じ結果になっている事がわかります。 逆にPHP側で圧縮したデータを安全にブラウザに送って、それを簡単にデコードする事もできます。 こうした思考を入れて、データの扱いをいかにセキュア且つ、簡易にできるかが、システム運用において重要であると考えられます。 ちなみに、このシーザー暗号化は、python2,3とrubyのコードも作成していて、全て互換性を持たせているので、そのうちに公開して行く予定です。

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