[Book] 茂木健一郎「脳を活かす勉強法(奇跡の強化学習)」を読んで頭が良くなった実感が持てた

2018年6月5日

レビュー

僕は義務教育時代から、勉強の成績もあまり良くなく、進んで勉強するタイプでもありませんでした。 社会に出ると、学生時代に勉強をしてきた人がいかに頭がいいかという事を目の当たりにして、これまでは「自分とは別の世界の人」と感じてきましたが、実は自分も勉強すれば色々なスキルが延ばせると言う事に、かなり年齢が高くなってから感じました。 茂木健一郎さんはテレビでも有名な脳研究をしている学者さんなのですが、以前AWSサミットでの公演を聞いてから、気になっていた人でもあります。 そんな茂木さんの本をたまたま本屋で見つけて買って見たところ、僕の過去のそうした勉強が嫌いだった原因であったり、どのように勉強すると効果的なのか、そして、勉強って楽しいという事が書かれており、非常に心に残る書籍でした。

書籍の評価

★★★★★
勉強が楽しくなる事を教えてくれただけで、満点でしたね。 著者が知っている人だと、その人のキャラクターがわかるので、本の意味が捉えやすいです。 芸能人の書籍が売れるのもわかる気がしました。 余談ですが、中学生だった僕の息子がリビングに置いていたこの本を読んで、高校受験に目覚めるというの事があり、親がいくらいっても勉強をしなかった子供が、書籍ひとつでまさに人生が変わるというのを見て、この本のすごさが理解できました。

ピッックアップ

茂木さんは小学生の頃から変人だったとのこと。 具体的には、本がとにかく好きで、年間に200冊も読破する少年だったそうです。 僕も今現在は本が好きですが、雑誌と合わせても200冊も年間に読まない事を考えると、いかに俗世間とずれていたかが伺えます。

脳を喜ばせる勉強方法3か条

①「ドーパミン」による「強化学習」によって、脳を強化する。 ②「タイムプレッシャー」によって、脳の持続力を鍛える。 ③「集中力」を徹底的に身につける。

①「ドーパミン」による「強化学習」によって、脳を強化する。

脳は達成して、「喜び」を知るたびに、どんどん強化されるそうです。 つまらないと思って勉強してもダメなんですね。 つまらない状態では脳では強化学習が働かないようです。 何かを学習した時に、それに対する報酬を脳に与えなければいけないのですが、それが「喜び」なのだそうです。 もちろん、苦しい思いをして勉強する事にはなりますが、その先にあるご褒美としての喜びを感じられるかどうかなのですね。 そして最も重要なのは、学習した先に、変わっていく自分がいると感じる事なのです。 変わっていく自分は、楽しく喜びにつながります。 人は成長する喜びは対価がなくても感じられるそうですね。

②「タイムプレッシャー」によって、脳の持続力を鍛える。

日本の教育では、同級生やクラスメイトとの比較がメインに行われますが、ここでは自分をライバルとして、過去の自分に打ち勝つ事で自分のスキルアップを感じていくという方法です。 その具体例で、「タイムプレッシャー」という時間制限を設けて、同じ制限の中で、過去の自分よりも成果が高くなった事を実感しましょう。 1時間の中で問題集を決まったページ数、過去以上の数、解いていくというシンプルな内容でいいので、これの繰り返しで脳は成長を感じ、そしてどんどん強化学習をしていくのだそうです。 これは、きっとゲーミフィケーションの応用なのでしょうね。

③「集中力」を徹底的に身につける。

集中力には、次の3つの要素から生まれます。
1. 速さ : 作業スピードを極限まで早くする。 2. 分量 : とにかく圧倒的な作業量をこなす。 3. 没入感 : 周囲の雑音が耳に入らないほど集中する。
タイムプレッシャーを意識しながら、行う事で集中力は増すことができるようです。 没入感に入った状態を「フロー状態」と呼ぶようですが、マラソンの「ランナーズハイ」や野球選手の「ボールが止まって見える」という時はこの状態のようです。 そして現代人は特にこの集中に入る為の時間を瞬間的にできるようにすることが重要なのです。 電車などでの移動時間で読書をしたり、仕事と仕事の合間の少しの時間で別の企画を考えたり、お風呂に入っている間に思考をまとめたり、街中を歩いている時に、次の仕事の下準備を思考しておいたり、 忙しい現代には、瞬間的に集中して思考することがいかに重要かがわかります。 茂木さんのお勧めする「細切れ時間活用法」というのがあります。
・思い立ったらすぐにとりかかる。 ・1分、2分という時間でも集中してやる。
「あとでやろう」と考えるよりは、その場ですぐに取りかかる方がいいことはよくわかりますが、これができるかどうかで、成果に大きく差が出るかどうかは明らかですよね。 普段から脳を鍛えて置いて、すぐ集中できる環境を身につけることが重要ということでしょう。

自分の弱点を武器にする

この本で最も心に残ったのがこの「自分の弱点を武器にする」という言葉でした。 スピードスケートで金メダルをとった清水宏保さんは、持病の喘息という弱点を克服するために、とんでもない過酷な練習を行なった結果、それが人よりも優れた身体能力を身につける結果に繋がったとご本人も語っているとのことで、 自分の弱点を諦める人が多い中、それを克服すると言う強い意志と、着実にそれを実現できる集中力は、天才でなくても誰でも本来は持てるものですが、なかなか踏み込めない人が多いのが事実だそうです。 まずは自分の弱点を知って、それを認めて、それを克服するか、それを補うために何をすべきかを思考することが、自分磨きの第一歩なのかもしれませんね。

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