2001年に発刊された『「話す力」がつく本 (著:野村正樹)』を古本屋で見かけ、即購入。
似たような内容の本は数多くありますが、この本は、とにかく読みやすい印象があり、古本屋の激安コーナーに置かれていた事もあり、購入に至りました。
ちなみに、この本は、話す力にも関連する、文章力や、コミュニケーション能力などについても触れられており、社会人になる前に是非読んでおいたほうがいい一冊だと読み終わってから感じたので、僕の子どもたちに読ませておこうと思っています。
印象的な内容
話す力の本で5W1Hについてのセオリーは、かなり多くの書籍に書かれているので、これまで何度も読んできましたが、。そうした基本テクニック以外に参考になった内容は以下の3つです。
※他にもありましたが、3つに絞りました。
「がのでて」病に注意
「〜が」「〜の」「〜で」「〜て」という話し方をする人は、ダラダラ調子で話すタイプが多いそうです。
これは接続詞の多い話し方で、サンプルで載っていたのが、
じつは今朝私が載った電車が踏切の事故に遭ってしまい電車が止まったのでそれが原因で遅刻をしてすみません・・・
という遅刻の原因を説明しているのですが、長くて聞いている人の怒りを買ってしまいがちですよね。
端的に言うと、
今朝、電車が踏切事故に遭い、遅刻をしました。すみません。
となります。
実は人は、こうしたダラダラとした話を聞くとイライラする生き物なので、遅刻をした時はできるだけ完結に言ったほうが、相手の印象を最小限にできる方法だったのですね。
あいさつの「あいうえお」
知らない人とのコミュニケーションで重要なポイントは以下の「あいうえお」にあるようです。
あ:明るく(元気な声で)
い:いつまでも(誰にも)
う:ウキウキ(嬉しく)
え:笑顔で(微笑み)
お:億劫がらずに(先に)
「あいさつ」はコミュニケーションの基本とよく聞きますが、ただ挨拶すればいいのではなく、「感謝と喜びを伝える」事を前提にすると、他人から見た自分の印象は良くなるようですよ。
ギブ&ギブの精神
話の上手ではない人は「テイク&テイク」タイプの人が多いようです。
何でも自分の欲することを主体に話をして、他人の事はお構いなし。
誰でもこんなタイプの人とは一緒にいたくないですよね。
この本では、以下のようにタイプを振り分けて使うと良いと書かれています。
テイク&テイク:私生活
ギブ&テイク:社会生活
ギブ&ギブ:人間関係
どうやら現代社会は、「至れり尽くせりのサービス」に慣れてしまい、「人にかまってもらうクセ」がついてしまったようなので、時代に負けない話し方を身に着けなければいけないようです。
著者の野村さんについて
慶應義塾大学を卒業した立派な人なのですが、本の中で、イニシャルですが何人かディスっている箇所があり、こうした本では珍しい引用だと思い、著者の野村さんってどういう人なのか少し調べてみました。
本の巻末に載っている、野村さんのこれまでの著書をみると、そのラインナップ数が半端なく多い事がわかります。
それもジャンルが多岐にわたっている事も考えると、非常に多才な人である事が伺えます。
話す力の本を読んだだけでも、文章に説得力があり、読んでいる人の納得感を得られるという非常に考えのまとまった方というのが、印象です。
「推理小説」「マーケティング・経営」「書き方・話し方・働き方」「趣味系」
ジャンルは多彩だし、趣味系では「カクテル」の書籍を書かれているようです。
趣味が多いという人はたまにいますが、それを「書籍でこんなにたくさん出版している人はきっと魅力的に違いない・・・」と勝手に思い込んでしまいました。
ちなみに、wikipediaにも名前がありましたが、内容は希薄でした。
野村正樹 | wikipedia
ちなみに、気になったのは、「元ハガキ職人」と書かれていた点ですね・・・。ラジオユーザーだったのでしょうか?親近感湧きますね。