とある病院のダメ予約システムについて考える #2 改善提案

2020年8月25日

テクノロジー

世の中にはびこるダメシステムをこっそりと見直している、ユゲタです。 マイホームが欠陥住宅だった場合、改修工事を行うと思いますが、きちんと運用されているITシステムであれば、問題があるたびに改修工事を行い、アップデートされます。 前回、偶然出会ってしまった、とある病院のダメ予約システムを、どのように改善すればいいかを、エンジニア視点で考えてみたいと思います。 ただし、今回の内容は、病院関係者にお送りするつもりはなく、あくまでイケてないシステムをどうやって改善すればいいかというような場合の参考になれば幸いです。 もし、その病院関係者の方がこのブログを見られた場合は、ご相談いただければ、喜んでご対応させていただきます。

本日のIT謎掛け

「システムアップデート」と、かけまして・・・ 「好きな音楽が作られている、旋律と和音」と、ときます。 そのココロは・・・ メジャーとマイナーがあります。

目的の再認識

色々なサービスを使っている時に、「使いづらいな・・・」と感じたら、何かしらのシステム改善点があると思ったほうがいいのですが、 作り手というのは、なかなかそうしたポイントに気が付きにくい事が多いモノなんです。 ユーザビリティという、利用者視点は、ユーザーケースというユーザーを分類して、どういうタイプのユーザーがどのように使いがちかというのを考えている必要があります。 今回の病院システムで言うと、老若男女全ての人が対象なので、ユーザーケースはたくさん作らなければいけないという事になりますが、こういう場合は、よりITリテラシーが低い人を対象にするという風に考えたほうがいいでしょう。 ITリテラシが高い人は、放っておいても、使ってもらえますが、ITリテラシが低い人は、分からないとその場で使うのをやめてしまいます。 無駄に説明書きを増やすというのではなく、使いやすいシステムを心理学なども利用しながら作っていく必要があるという事なんですね。 それを踏まえてこの病院の予約システムは、そもそも時間帯の予約ではなく、予約ボタンを押したらすぐに順番登録されるというのが、ボタンを押すまで分からないという点から、説明不足であることは明確です。 せめて、ボタンを押す近くの場所に、このボタンを押すとどうなるのかを、一言でもいいので説明書きを加えるだけで、ユーザーは今日の午後に予約したいと朝イチでボタンを押した時に、「あと5人です」となって、キャンセルしなければいけないというケースは回避できるでしょう。 本来、病院の予約システムというのは、「受診者の手軽に受信をしてもらえるという事と、待ち時間を少なくするため、病院側の円滑運用の為」というこの3点を目的にするといいでしょう。 この病院は、「患者側への少ない情報告知と、病院側のオペレーション軽減」ができているレベルだと見受けられました。

問題点を洗いだせ

今回のブログの本題ですが、すでに運用されているこのシステムを一体どうすれば良いのかと言うと、まず問題点を洗い出して、その問題点をどうやって解決すればいいかを考える必要があります。 # この病院の予約システムに問題点
・ヘルプページが無いので、受診者として利用する場合、分からない単語などがある。 ・1ページの内容集約で、利用する人によって不要な情報が常にある。 ・文字だらけの画面で、ボタン装飾や、画像などが皆無のため、ページを閲覧するのがしんどい。 ・ページの情報更新が全てページリンクで行われているため、毎回リンクを押してページをリロードさせる方式なので使いづらい。 ※都度、該当箇所にスクロールさせる手間ももどかしい ・メールアドレスでユーザー登録をさせるが、何のユーザー登録なのか意味不明
こういうシステムは、そもそも、今風のシステムでも無いので、根本的なUIがイケてないという大問題もありますが、そもそも、新着情報などの管理もできる気がしないのと、SEOなどはほぼ不要であると考えられるので、簡易に問題点のみ解消する方式でいいかと思われます。

オレならこうする

まず、画面構成をレスポンシブデザインにして、パソコンの利用とスマホの利用を適宜見やすくする。 ちゃんと、WEBサイトにメニューを設けて、「病院紹介」「営業時間(診察曜日と時間)」「診察予約」などの、ページを見る人の要件によってページで振り分ける。 そして肝心の予約システムについてですが、 まずシステム全体に関わる点で、診察券を持っている人は、今現在と同じデータを利用して、診察番号と生年月日でログインできる仕組みを搭載。 ※ログインのセッションタイムは12時間ぐらいにしている方がスマートフォンでの都合がいいが、デフォルトの24分程度でも構わない。 そして、ログインしている人のみが診察予約できるメニューリンクが現れて、どの曜日のどの時間帯に予約できるかをカレンダー表示などでわかりやすく予約できるインターフェイスにする。 この時に、日付(曜日)と、時間帯(1時間区切り、またはAMとPM)毎に、今現在どのくらいの予約人数が埋まっているかをシステム判断して、キャパオーバーを判断させる。 そして、一人が複数回の予約ができないように、1診察券での予約は、1回のみとさせることで、不正登録を防止することができる。 ログインしているユーザーで、診察予約をしているユーザーに対しては、自分の予約時間までのタイムカウントダウンを表示して、それを目安に病院での診察手続きを済ませるように促す。 このカウントダウンは、1秒単位で正確に行うのではなく、時間帯予約をしている予約時間までのカウントダウンで、その時間帯に近づいてきたら、順番待ち人数を表示することと、1人あたりの平均診察時間をシステムで自動に割り出して、今現在の待ち時間と待ち人数から、だいたいの自分の診察開始時間を予測できることを促す。 システム側で計算して、おおよその目安という表示をしてもいいいかも。 ログインの時にメールアドレスを登録している人には、そのメール宛に、リマインドメールなどを送付する事で、忘れ防止などの機能向上につながるでしょう。

まとめ

恐らくこの病院も、WEBサービスを簡易に作るシステム会社に、まあまあのシステム構築費をからってホームページ制作を依頼し、病院側からのヒアリングをもとにお寒いWEBシステムが作られたのではないかと想像できますが、 製作費をケチったのか、制作会社がよほどイケてなかったのかわかりませんが、このサイトは携帯電話で見るレベルのクオリティで、今どきのスマートフォン、パソコンで見るレベルには至っていないという事を、誰か病院関係者の方に伝えていたえだきたいですね。 とにかく、利用者が困っているという声を届ける術のないWEBページは、一方通行の行けていないシステムであるという事を改めて認識することができました。 せめて、お問い合わせページぐらいは、作ってもらいたいですよね。

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